神代など埋もれ木のメッカ、秋田県にかほ市へ行ってきました。【第2回】
木の店さんもく、店主の近江です。いつもご覧いただきありがとうございます。
配達を兼ねて鳥海山神代杉のメッカ、秋田県にかほ市へ行ってきた以前の投稿はこちらです。
今回の投稿はその続きになります。
ここから象潟(きさかた)郷土資料館で鳥海山の神代の埋れ木を見学していきます。
郷土資料館の2階に神代スギ、ナラ、ケヤキなど鳥海山の埋れ木に関する展示物がありました。
およそ2500年前に鳥海山におこった「山体崩壊」による山崩れでそのとき山に生えていた木々が土砂とともに流されていったようです。
鳥海山の神代埋れ木は火山の噴火によるものではなかったようです。神代木材を扱う我々木材業者にとってもこれは意外と知られていないことかもしれません。
海岸に近い活火山の鳥海山で山体崩壊の土砂崩れに巻き込まれた木々は海の方まで流されていたものもあるようです。
以前秋田の銘木市場で聞いたことがあって、海の方で見つかった神代物が出品されていたこともあったようです。
解説にも記されているように、当時生えていた木々は噴火によって立ち木のまま火山灰に埋もれたものではなく、山体崩壊による土砂に押し流されて割れたり裂けたりしながら埋もれていったようです。さらに象潟インター付近で発見された埋れ木は150本もあり、そのほとんどが広葉樹だったとのことです。
秋田で神代と言えば「神代杉」が代名詞というイメージがあったので、ケヤキやナラ、クリなどの広葉樹の話はとても勉強になります。
それにしても長さ10m直径1.6mのケヤキが出土したとは驚きです。
こちらがその楔が打ち込まれ放置されたであろう杉の埋れ木です。↓
江戸時代にもすでに神代物の埋れ木は価値が見出されていたのでしょう。
土中から発見された当時は、まだクレーンもフォークリフトもなかった時代ですから、原木を斧で割るために楔を打って製材のための加工をしていたようです。
加工が難儀したために諦めてそのまま放置された原木の話しは、なんだか思わず微笑みたくなるようなエピソードですね。
220年前の大地震で海が陸地に!?
展示ルームに大きな景観模型がありました。
こちらの模型にある景色は今は見ることができません。そのほとんどが1804年に起こった「象潟地震」によって地面が隆起して海から陸地になってしまいました。
地震によって大きなところでは地面が2mも隆起したところもあったようです。
町内を車で走っていて、この模型の中にある島の辺りを通っていたことがわかり、今では普通に道路や商店、住宅などで街となっていました。
「奥の細道」で知られる松尾芭蕉は1804年に起こった象潟地震以前の1689年に象潟を訪れており、この名勝を見て句を詠まれたようです。
次回につづく
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一枚板はこんな風に使われています【一枚板の作品&使用事例】
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