木の店さんもく、店主の近江です。
「自分で仕上げる一枚板」という両面プレーナーと木口カットだけされた半素材に近い一枚板の商品ラインアップがあります。
ご購入されたお客様がご自分で仕上げて、オイル塗装までされるDIY商品です。
昨年末に「自分で仕上げる一枚板」PCモニター台製作キットの限定企画を行いました。
PCのモニター台を想定した小さいサイズの「自分で仕上げる一枚板」を、付属の仕上げキットでサンディングやオイル塗装し、さらに特別付属のアイアン脚を取り付けて完成させる製作セットを限定販売しました。
企画内容には、ご購入された方にお願い(ご購入条件)がありました。
◆出来上がった作品の画像提供
◆感想(レビュー):使用した材料や道具についての感想や、完成した作品に満足しているかどうか、他の人にススメたいと思うポイントなど。
こちらが今回ご購入いただいた、PCモニター台製作キット【カエデ】になります。↓


【自分で仕上げる一枚板】カエデ【岩手】550×170~210×15㎜【プレーナー仕上げ&木口カット】
今回、ご購入いただいた方のおひとり、A様よりご感想(レビュー)をいただいたのでご紹介します。
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近江様
お世話になっております。先日は「限定販売のPCモニター台製作キット」をありがとうございました。台が完成しましたので、画像と感想をお送りいたします。そもそもこのPCモニター台が欲しいと思った理由なのですが、添付の写真のようにモニターの真下がなんとなくデッドスペースになっていて、ゴチャゴチャしている感じがあったので、台があるともっとスッキリさせられるのではないかと思っていたからでした(現状でも気持ち良く使えてはいるのですが…)。
モニター台に選んだのはカエデの板で、横幅がちょうどうちの27インチモニターと同じくらいの長さだったので、これがバッチリ似合いそうだと思って選びました。
コテバケやオイル、紙ヤスリなどの「使い切り仕上げ用品セット」は、とても便利だなと思いました。今回は小さい板だったのでゴーグルやウエスまでは使わなかったのですが、ゴム手袋は板を片手で持った状態でオイルを塗る時にフリクションが出て滑らず、作業しやすかったです。手もべとつきませんでした。あとセットに入っていた「当て木」は、今回は使わなかったのですが、大きい一枚板をヤスリがけする時は便利そうと思いました。このモニター台は、紙ヤスリを千切ってそのまま磨くだけで作業できました(防塵マスクをして、お風呂場で磨きました)。
付属の紙ヤスリの細かいほう(120番)で耳を磨きはじめたところ、この茶色い皮が結構薄くて、あやうく全部削れてしまうところでした。耳のワイルドな風合いを残しておきたい時は、ここは様子を見ながら、ほんの少し撫でるような感じで磨いたほうが良さそうでした。
オイル塗装は、以前購入した「自分で仕上げる一枚板」シリーズのスギ一枚板(いまパソコンデスクとして使っている、写真のものです)でも挑戦したのですが、カエデの板はスギよりもオイルの吸い込みが少ないんだな、と思いました。スギよりも少量のオイルで仕上げられる感じなので、オイルの塗りすぎは要注意という感じでした。下の写真は、左側が塗ったところ、右側がまだ塗っていないところです。オイルを塗ると、やはり高級感のようなものがグッと増すと思いました。
裏側は台を使う時には見えなくなるところですが、なんとなく1回だけ塗っておきました。表側は、合計で3回重ね塗りました。3回目でマックスのツヤ感が出るという気がしました。あとはとても寒い季節に塗ったせいか、1回塗った後に乾くまで1日半くらいかかった時もありました。オイルは付属の容器の三分の一くらい使ったと思います。結構力を入れて、ゴシゴシとオイルを伸ばしていきました。その時に、付属のゴム手袋が役立ちました。
オイル仕上げが終わり、いよいよ脚の組付けです。この時に少し悩んだのが、脚の取り付け位置でした。台の下にモノを収納することを考えると、板のキワキワがいいのかな? と思ったのですが、試しにキーボードを置いてみたらこんな感じの位置が良さそうに思えました(写真下)。また、板のキワキワにすると、釘をねじ込んだ時に割れが出ることもあるようなので、その意味でもこのくらい余裕を持たせた位置で良いのではないかと考え、これで進めることにしました。
左右の脚の位置を決めて、鉛筆で目印を付けておくと作業しやすいように思いました。この板の場合は、ちょうど左右マージンが3cm。前後は、ストレートカットされている側から脚までの距離を揃えました。
穴の位置が決まったら、キリで軽く下穴を開けました。深さは2mm程度だったと思います。グリグリ回して、ネジが入りやすいように穴を広げておきました。
いよいよネジを入れていきます。最初から脚の上の穴からネジこむと、ネジが斜めに入ってしまいそうだったので、まずこの状態で目視しながらまっすぐ2〜3mmネジこんでみました。
ところがこのカエデの板、結構硬くて、写真の黒いほうの細いドライバーではトルク不足で途中からネジが入っていかず、ネジ穴をナメそうになったので、赤い大きいほうのドライバーに替えて作業しました。するとラクラクでした。
ネジが大体まっすぐ入っていくのがわかったら、一度外して、今度は脚の上から締めていきました。脚の穴はネジよりも径がだいぶ大きかったので、脚の微妙な位置決めはとてもやりやすかったです。九分くらいまで締めて、脚を動かして微調整。それから本締め、という感じで作業しました。
脚の取り付けが完了しました!
ネジはこの板の厚みの三分の一くらいしか入っていないようでしたが、それでも外れる感じは全くなく、安定しています。表面に割れも出ず、ほっとしました。
この木目、最高です!! こういう台のようなものがずっと欲しくて、市販の工業製品を探していたのですが、なかなか見つからず、それに机も一枚板なのでこういうミニ台も無垢板のものがあればいいな、と思っていたので、とても嬉しいです。耳も自分好みに仕上がりました。
こちらは今回、脚の組み立てに使った道具です。片側の脚の位置が決まったら、定規で測り、もう片側の脚の位置をそれに揃えました。鉛筆でマーキングし、キリで下穴を開け、ドライバーでネジ込み。作業後に消しゴムで鉛筆跡を消しました。
モニターと外付けハードディスク、Mac Miniなどを完成した台の上に載せてみました。ちょうどよく台の上に全部載りました。
一応、下がもともとイメージしていた使い方です。ただ、モニターをいちばん下まで下げても、以前よりも若干高くなってしまったのと、モニター台の上が埋め尽くされている感じがして、少し風通しが悪いかな? と感じました。
キーボードを使わない時に、こんなふうに収納できるようになったのはすごく良かったのですが…
しかし、ここで閃きました。なにもモニターを無理にこの台の上に載せる必要はなくて、モニターの下のデッドスペースにこの台を「差し入れる」感じにすればどうだろう、と。
すると「これだ!」という配置になりました。風通しも良くて、これは大満足!ギュウギュウ詰めこんだ感じもなく、スッキリしました。
キーボードを置く以外に、タブレットや本や眼鏡を置いたり、スマホを置いて充電したりと、すごく便利な小さい空間ができあがりました。この使い方は、購入前は考えていなかったのですが、結構面白いのではないかと思います。
カエデのPCモニター台製作キット、うちの場合は最終的に「モニター台」というより「一枚板の上のミニ台」という使い方になっていますが、これで大変気に入っております。モニターの左や右に置いて、独立した棚のように使うのも面白いかもしれないですね。
これからも、一枚板に限らずこうした素敵なクラフト製品も楽しみにしております。
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A様より内容がびっしり詰まったレビュー(感想文)をいただきました。
製作の内容もとてもわかりやすく、「【自分で仕上げる一枚板】使い切り仕上げ用品セット」の使い方もグローブやマスクのご感想などとても参考になりました。
今回選んでいただいたイタヤカエデは記事で触れておられたように、とても硬い材になるので、ビス取付けなど大丈夫かなと心配でしたが、錐(キリ)で下穴をあけられて、作業内容もお見事でした。
以前にご購入いただいた杉一枚板のPCデスク天板に、新たにPCモニター台として据えられたカエデ一枚板はサンディングやオイルで存在感たっぷりに仕上がっていて、PCワークのステキなアイテムに変身しましたね。すばらしい出来栄えに感動しました。
A様、ステキなレビューをありがとうございます。記事の文章から一枚板愛が伝わってきます。
今後とも末永く一枚板ともども、よろしくお願いいたします。
お問い合わせはお気軽に
「自分で仕上げる一枚板」商品についてご不明な点やご質問などございましたら、お気軽にお電話で、またはお問い合わせフォームからご連絡ください。
サンディングや割れや補修などの方法やサイズ的なところで気になるところがあったらご相談いただければ、ご提案したり対応することが可能です(工賃などは別途発生いたします)。
仕上げやオイル塗装については、下の記事もぜひご参考にどうぞ。自分で仕上げるために必要な道具や、ノウハウなどをご紹介しています。
「自分で仕上げる一枚板」の作業に必要な道具を紹介します 迷ったらこの3つだけでOK!【初心者・低難易度の板向け】
自分でオイル塗装に挑戦したい方からよく寄せられる質問にお答えします【自分で仕上げる一枚板】
「自分で仕上げる一枚板」のその他の在庫はこちらからご覧いただけます↓

自分で仕上げる一枚板

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ご来店いただき、実物を見て触っていただきながらご検討いただけます。
また遠方でご来店が難しいお客様にはネットショップよりご購入いただくこともできます。
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