日本がこれまでに培ってきた、とてもとても長い歴史の中には世界に誇れることがたくさんあります。

そのひとつに日本人と天然木との関係があります。

かつて昔の日本では、人工乾燥器も大型の機械も製材所もなかった時代、山から伐り出した巨木を時間をかけて、季節を見極め、手をかけて生活の細部にまで活用していました。

たとえば、日本全国の裏山にある杉は幹を木材として、皮を屋根に使い、小枝はお風呂の焚き付けに使い、葉はお線香に使われ、さらには、老木の根を木香として清 酒 に香気をつける、という使い方までされていました。

杉すべてを余すところなく活かしていたのです。

高度経済成長以後の日本では、野菜や米から木材にいたるまで天然資源の選り分けが顕著になり、ちょっとの虫食いの野菜や規格外のサイズを省くことが当たり前となり、木材業界でも徹底した品質管理による選別が行われてきました。

良品を提供する産地の思いはとても素晴らしいことではある一方、非常にもったいないと思われることもあります。

そして今、私たちの身のまわりには、見た目が天然素材そっくりな石油由来の製品があふれています。

プラスチックが溢れる空間に「天然木」という、「本物の自然の価値」を提案したい。

天然木と暮らすことで生まれる「価値 」とは

わたしたちは天然木との関わりの中で、百年から数百年という高い樹齢の原木から、その個性がたっぷり詰まった節穴や、虫食いの跡、青シミや腐朽菌に描かれた自然の景色をありのままにみなさんにお届けしたく、天然木一枚板と向き合っております。

天然木は、人工的に再現することができない、世界にひとつだけの特別な存在です。

木の店さんもく、は住宅やお部屋で使うテーブルや家具、飲食店やカフェなのど店舗、オフィス環境など様々な空間で「天然木で造る幸せ」を提案していきます。