【表と裏で全く違う木目が出現!?】115年前の秋田産スギを製材したら「トロ級」の一枚板が現れました
木の店さんもく、店主の近江です。いつもご覧いただきありがとうございます。
およそ115年前に植林された杉の原木を製材することになりました。

先日、いつもお世話になっている秋田県能代市の杉製材業者さんに行ってきました。木の店さんもくでもおなじみの「切り株杉一枚板」の原木を扱っている製材業者さんで、今回土場にある杉原木を譲っていただき、そのまま一枚板を製材する運びとなりました。
数ある原木の中から自分なりに「これは面白そうな木目が出そうな」原木を選びました。
その原木がこちらになります。↓

切り株を強調した、少し扁平なカタチが気に入り、木口から見える年輪も細かい感じでした。この原木は今からおよそ115年前に植林されたようです。
秋田は今となっては希少な天然秋田杉をはじめ、豊臣秀吉の時代から良質な杉を全国に供給してきました。こちらの木材業者さんも昔から杉を扱っていて、いつも素晴らしい材料を提供してくれる目利きのプロです。
製材開始
原木のサイズは長さ1.2m、末口(細い方の直径)が48㎝でした。業者さんは原木の木口を見て、すぐに「この原木の製材の向きは、一択でココ!」と言われました。やはり毎日杉の原木を製材している業者さんです。今回の製材の方法はすべておまかせすることにしました。

製材の動画もこちらでご覧いただけます。↓
挽きはじめると、まずは白太の薄めの一枚板が製材されました。木目もよく動いていていい感じの出だしです。

二枚目の材面がこちらです。↓ だいぶ動いた木目がでています。白太の中に赤身が載りはじめてきました。

今回の製材した一枚板の中で、木目の動きやサイズなどから、マグロで言うトロと匹敵する一枚板がこちらになります。↓

こちらは芯に近い一枚になります。↓ 木目の動きは少し落ち着いてきましたが、なかなか素晴らしい景色の一枚板です。

ここで一旦、ストップして原木をひっくり返して、向こう側を製材していきます。

昔から使われているフックで原木を吊りながら向きを変えていきます。↓

反対側の製材スタート
原木をひっくり返して、反対側の製材をしていきます。先ほどとは表情が一変しておとなしめの板目の材面があらわれてきました。

目玉木目の両サイドに柾目が際立った一枚板です。↓ 赤白のコントラストが効いています。

原木の二方向で全く異なる表情の一枚板が全部で11枚製材できました。↓

今回製材された一枚板
製材した一枚板は全部で11枚になります。薄いもので厚み8分(24㎜)から一枚板の広さによって、1寸8分(54㎜)と2寸(60㎜)の厚みに製材しました。

原木の腹側から5枚

一枚目はこちらです。真ん中には原木の外側の皮目がまだ残っています。↓

巾が広くなり、白太の動きも見応えがあります。↓

赤身が上から下まで通り、木目も躍動しています。↓ 厚みは1寸8分(54㎜)で製材しています。

今回の原木の中で、サイズ的、木目的に見て一番の一枚になります。↓ まさにトロのようなところになります。厚みは2寸(60㎜)で製材しました。

腹側の最後の一枚になります。↓ 巾が50~70㎝あり一番広い一枚板になります。厚みは2寸です。

原木の背側から5枚

今までとは打って変わって表情の全く違う挽き面があらわれました。↓

赤身が通り、色も渋く出ています。巾はおおよそ35㎝ほどあります。↓

よく見かけるような杉の木目になっています。

片側の耳が削ぎ落ちて、途中から白太の耳がなくなっています。↓

最後の一枚がこちらです。↓ 芯の近くなので節もだいぶ目立ってきました。厚みは2寸(60㎜)で製材しています。

秋田県産の切り株スギを製材して一枚板を10枚製材しました。いわゆる原木の腹側からは、動きのある躍動した木目の一枚板が製材できました。一方反対の背側からは全く表情のことなるおとなしい板目杢の一枚板が製材できました。
ここから自然乾燥で、早いもので数か月から1~2年ほどで、一枚板として仕上げていけると思います。
どんな一枚板に仕上がるのか、いまからとても楽しみです。
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