格天井(ごうてんじょう)の座敷

二間続きの座敷です。

奥の間に床の間が設けられています。

和室の天井のスタイルは

いくつかありますが、

最も格が高い

天井が格天井とされています。

日本のお城、お寺に

格天井を見ることが多いです。

防衛と美しさを

兼ね備えた

天井ともいわれています。

床の間座敷

画像をみながら

和室のスタイル、名称などを

リストアップすると

おおよそ

以下のようになります。

8畳間(はちじょうま)

縁付き畳(へりつきたたみ)

左床の間(ひだりとこのま)

板床(いたどこ)

前地板付き二段床(まえじいたつきにだんどこ)

杉貼幕板(すぎはりまくいた)

違い棚付き床脇(ちがいだなつきとこわき)

杉貼目透張り格天井(すぎはりめすかしばりごうてんじょう)

平書院(ひらしょいん)

二重台輪(にじゅうだいわ)

簡略化された格天井

こちらの格天井は

杉貼目透張り格天井(すぎはりめすかしばりごうてんじょう)

といいます。

設計仕様書などには

敷目天井(しきめてんじょう)と

書かれている天井のスタイルです。

格天井のデザインを施した

敷目天井といったところです。

本来の格天井に比べると

格段に施工が

簡単になります。

床の間

床の間の上部

二間(12尺 3640)にわたって

使われているのは幕板(まくいた)といいます。

杉杢の突板を貼った

幕板になります。

左床の間に据えられた床柱は

アフリカ産のウェンジタガヤ。

二間通し(にけんとおし)の前地板は

ケヤキ貼物

二段床(にだんどこ)

床の間の床板(とこいた)は

ケヤキ貼物

本来床の間内は

畳床になるのですが、

東日本、東北は

板床(いたどこ)が

多く見られます。

前地板と床板

その間にあるのが

床の間三役のひとつ

床框(とこかまち)。

東南アジア産の

本タガヤサンが

使われています。

床の間三役

落し掛けは

東南アジア産の本タガヤサンです。

床柱(とこばしら)・床框(とこがまち)・落掛け(おとしがけ)

が床の間三役です。

相撲でいう三役は

大関・関脇・小結です。

床の間も同じように当てはまります。

床柱は主役ではない

一般的には床柱が

床の間の主役と思われがちですが、

床の間の主役は

そこに飾られる

掛け軸になります。

掛け軸＝横綱＝主役

となります。

床柱・床框・落掛けは

掛け軸を

引き立てる脇役となります。

絵画でいうと額縁ということに

なります。

床脇

こちらの床脇は

地袋(じぶくろ)　1820×600×336㎜

天袋(てんぶくろ)　1820×450×36㎜

違い棚(ちがいだな)　1000×450-36㎜

で構成されています。

材はケヤキ貼物です。

前地板の上部に

2間通しで

杉貼幕板がついています。

二重台輪：天井の周辺に

廻り縁が走っています。

この廻り縁を2重にすることを

二重台輪(にじゅうだいわ)といいます。

2段の廻り縁(まわりぶち)

ということです。