総杢の杉一枚板や鏡板を使用した下駄箱

杉材をふんだんに使った

和の下駄箱です。

サイズは

高さ90㎝

長さ180㎝

奥行40㎝

天板が片側だけ伸びているのは

下に傘立てのスペースを

考えて、そのようにしました。

下駄箱内部

内部の棚板にも

杉板を使っています。

背面も杉です。

内部に使っている

棚板は固定せずに

乗せているだけで

手入れしやすいように

しています。

杉天板には白太の総杢

下駄箱天板は

さしずめメインディッシュの

位置付けになるでしょう。

樹齢の高い杉の

外側部分の白太で

杢が全面に乗っている

総杢材を

天板に使いました。

スリッパスペース

玄関のほうからは見えないように

スリッパ収納を

このように作りました。

北山丸太

スリッパ収納の角には

丸みを帯びた柱が使われています。

京都北山杉の磨き丸太です。

厳密には

磨きタルキと言って、

数寄屋建築の軒の天井部分に

使われたり

茶室の天井に使われたりします。

杉の波板

スリッパのスペース外側に

使われているのが

杉の羽目板です。

よく壁面材や天井板に

使われるパネリングとも

呼ばれています。

杉の羽目板の表面に

ナグリ加工のように

波模様を施しています。

杉の木目が変わった表情に

なっているのは

この波模様によるものです。

とても印象深い素材なので

すこし使っただけでも

強いアクセントになります。

建具材と鏡板

引き違いの建具を二枚入れ込んでいます。

鏡板には

杉の根杢が入っており、赤白入り混じった

いわゆる源平杢となっています。

鏡板を四方囲んでいる建具框材は

米杉、、といえば

杉のこととなるのでしょうが、

ネズコ材を使っています。

ネズコは一般的には

米杉とも呼ばれ、そちらの名称のほうが

わかりやすいかもしれません。

ネズコは「ヒノキ科」であり

杉ではないのです。

樹齢が高く、水にも強く

とても素晴らしい木材です。

まとめ

お客様より

下駄箱の製作依頼も

ありまして、

決まった形がないので

その都度

お話をさせていただき、

造らせてもらってます。

建築材をつかうことも

多いので

お客様と打ち合わせの際に

実際に倉庫にある

一枚板や材料などを

みながら

そこで部材選定も一緒に

なって選ぶこともあります。

材料を見ながら

話も盛り上がり

一番楽しいところです。

だいたいのお話をしてから

内容にそって製作します。

パースや製図などの

詳細な図面などはなく、

私の下手な手書きのイメージ図で

細かいところは

お任せのような感じで

やらせていただいております。

本当にありがたいことです。

その分

プレッシャーも相当ありますので、

職人さんとの打ち合わせを

何回も行い

製作途中も確認しながら

進めていきます。

そのようにして製作していきます。

完成して納品の際に

喜んでいただいた時が

最高にうれしい瞬間です。