かつてはケヤキやタモの代用とされていた「楡(ニレ)」という木
岩手県産の楡(ニレ)一枚板をオイル仕上げしました。
岩手県産の楡(ニレ)原木を市場で仕入れて製材
およそ2年が経過したところで何枚か乾燥具合と割れや反りを確認したら
外側を製材した厚み45㎜の一枚板が仕上げられそうな感じだったので、
両面プレーナーで平らにした後
もろもろ整え作業をしてオイル塗装
という流れで仕上げました。
50㎝超の原木から製材
ニレは岩手の原木市場には毎回のように出品され
20~30㎝くらいから40㎝ほど。
そしてたまに50㎝超えの原木を目にすることがあります。
今回はは56㎝と太い原木を仕入れて製材することができました。
バイプレーヤー的存在
ニレという木は材面に年輪がはっきり出ていて、木目がケヤキに似ていて
判別が難しいと思うこともあるほどケヤキに似た個体もあります。
ニレケヤキとか新ケヤキなどの名前で
昔はケヤキの代用材として着色して使ったりしていたようです。
アカダモと呼ばれる集成フリー板にも材料としてニレが使われていると聞きます。
製材直後の一枚板たち。
市場で仕入れたときのニレ原木
この一枚板の原木製材動画
今回仕上げることになったニレ一枚板。
原木製材で外側に近いところの一枚板です。
左隣りの白太メインからだいぶ赤身が入ってきています。
製材後は倉庫内で立てかけながらの乾燥を2年ほどしました。
製材からおそよ2年ほど経過して様変わりして見えます。
製材直後と比べると、白太のところが色濃くなってカビのような後も見えます。
このように見ると白太が水気があり赤身はそうでもないということが見た目からも想像できます。
木裏面
両面プレーナー、耳仕上げ、パテ補修、仕上げサンディングの加工を経てオイル塗装に入ります。
塗装直前のニレ一枚板
オイル塗装
オイル塗装では植物油が主原料のオスモカラーを塗っています。
一枚板を仕上げる過程のなかで
楽しみな場面がいくつかあって
それが
原木から一枚板を製材してどんな材面が出てくるか楽しみです。
一枚板を乾燥保管していて数年ぶりに再会して心躍るとき。忘れていることもあるのでそんなときはなおさらときめきます。
乾燥である程度色が付いたり汚れて真っ黒になった一枚板をプレーナーで両面削って新たな材面がでてきたとき。
耳を仕上げたり、パテ補修などされ、最終サンディングを終えた一枚板を見るとき。
オイル塗装でまず木裏、そして木表を塗りはじめオイルで材面が見えてきたとき。
何かの作業で一枚板を整えるたびに
いろんな新しい発見や感動があり、その時その場面がほんとうに楽しみです。
今回紹介しているニレ一枚板の植物油のオイル塗装&解説動画
ひと塗りごとに木目がはっきり出てきて、
濡れ色で一枚板の雰囲気が醸し出されていきます。
耳の塗装も楽しみのひとつです。
とくにこのような飛び出たような形の耳はオイルを塗るとさらに立体的に見えてきて
一枚板の重要な鑑賞ポイントになっていきます。
ニレ一枚板【岩手】2350×340~480×35㎜【オイル塗装 仕上げ済み】
ニレ一枚板【岩手】2350×340~480×35㎜【オイル塗装 仕上げ済み】
板の巾が狭くても使えるアイアン脚を見つけることができたので乗せてみました。
巾の狭い一枚板を乗せるアイアン脚って意外と少なくて
この脚はV型の形の見た目もよく、向きを少し変えて直角に使えたりなかなか便利で重宝します。
「さんもくデー」の詳細は、
一枚板はこんな風に使われています【一枚板の作品&使用事例】
https://kinomisesanmoku.co.jp/blog/29283/
木の店さんもく 一枚板の販売サイト【商品一覧】
https://kinomisesanmoku.co.jp/products_cat/%e4%b8%80%e6%9e%9a%e6%9d%bf/
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