何がどうしてこうなった?二股から竹が生えている「さわら」の一枚板。「をかし」と「あはれ」を愉しむ茶道や華道にも【在庫あり】
こんにちは、木の店さんもく、店主の近江です。いつもお読みいただき、誠にありがとうございます。
シリーズ「店主が推す本日の一枚板」、今日はこちらの内側から竹が飛び出している、珍しすぎるさわらの一枚板をあらためてご紹介いたします。サイズは長さ1.8m・奥行き60〜77cm・厚みが48㎜と、広々としたダイニングテーブルや書斎机としては勿論のこと、茶道や華道といった芸道の空間にもおすすめしたくなる一枚板です。

さわら一枚板【岩手】 1800×600~770×48㎜【オイル塗装 仕上げ済み】
この板と私との出会いから、仕上げの時に感じたこと、どのようにお使いいただけそうかといったアイデア例など、たっぷり語っていきたいと思います。
まったく気が付かなかった「竹」の存在
幹の中に大きく穴が開いていたサワラ原木。
表示サイズでは直径60㎝、実測すると大きなところでは80㎝ほどある巨木に加えよく見ると年輪も細かく、この原木を仕入れることになりました。
大きな穴が開いていたのは普通だと欠点とみられてしまうのですが、こういう原木は実際に挽いてみると、思いもよらない景色があらわれたりすることもあるので興味があります。
もちろんただただ朽ちていて全く材料とならない場合もあるのですが。。。
仕入れた時点では、大きな穴のことはあまり気になるところでもなかったので、この中に「竹」入っているなどとはまったくもって気が付きませんでした。
原木の画像をあらためて見てみると、しっかり「竹」は写っていました。
でもまったく気づいていませんでした。。 原木の中に竹が埋まっているなんてありえないという常識が、目では見ていたはずなのに、認識されていなかったのかもしれません。
先入観というのは恐ろしいものです。

製材のときも「竹」にはまったく気が付かず、どんな一枚板が出てくるのか、というところだけが興味の対象でした。

こちらの一枚板をサワラ原木から製材した動画です。↓
こちらの一枚板が今回の「主役」になります。↓ まさかこの中に竹が埋まっているとは、、(見えているんですが、、、)

製材から数年を天然乾燥で保管したのち、仕上げることに。
この時点では両面を平らに削る前の荒木素材の状態したが、一枚板の裏表では竹は見えてない感じです。↓

こちらは木裏面。朽ちたところから竹がのぞいているはずなのですが、やはりこの時点でも気が付いていませんでした。

プレーナーで両面を平らに削り、厚みが少し薄くなったところで、やっと今回の主(ぬし)が顔を出してきました。↓

この竹に初めて気づいたのは、まさにこの時でした。「なんで竹が!?」まったく意味不明でした。
サワラの原木は過去にも製材していましたが、竹が入っていたことはないのですが、太くなるにつれて幹の中に空洞ができる傾向があるようで、以前にも何本か空洞になっている原木を製材したことがありました。
空洞ができた状態で立っているときに何かの偶然で竹が寄生したと思われますが、一枚板になった状態で竹が製材の刃を避けてそのまま残っているのはまさに奇跡だと感じます。

この一枚板の厚みに偶然竹が損傷されずに残った「奇跡の一枚板」と呼ぶにふさわしいかもしれません。

一枚板を反対にすると、木裏面の方が竹が見える面積が増えています。木表と木裏で見た目の違う両面を楽しめる一枚板になりそうです。

こちらが木裏面。↓

オイルで仕上げるために一枚板をもろもろ作業して整えていきます。

竹が埋まっている周辺はけっこう朽ちていてボロボロになっているので、紙ヤスリやノミを使って整えていきます。

耳の仕上げや、サンディングによる磨き作業で一枚板が整ってきました。

ここから最終作業の「オイル塗装」になります。オイルを塗ることでこの一枚板がどのように仕上がるのか、塗装作業はとても楽しみな作業になります。

一枚板にオイルを塗る作業と私が解説している動画になります。ぜひご覧ください。↓
サワラはヒノキに似ている材で、オイルを塗るとヒノキに似た濡れ色が出てきました。ヒノキと大きく違う点は、サワラはヒノキ特有の香りがしません。

オイル塗装が終わりました。

上品な優しい色味に青シミのラインが墨を流したような、日本的な雰囲気の一枚板に仕上がっています。耳も甘皮が残りながらワイルドな感じで材面とは対照的に仕上がりました。

反対にした、こちらは木裏面になります。無効に竹がしっかりと見えます。

木裏面には板の中ほどに大きな入り皮のような窪みがあり、肌目はまるで流木のような質感で錆びた感じがとても魅力的です。

木裏面の竹。↓ 竹にもオイルを塗って質感がでました。自然が作った偶然の産物です。

自然の「をかし」と「あはれ」が極まる
さて、いったい何がどうしてこんなことになってしまったのだろう、と想像するのが大変楽しいこのさわら一枚板、どんな空間で活躍してくれそうでしょうか。1.8mの長さがありますから、サイズ的には6人で掛けられるダイニングテーブルをイメージしていただければ良いのですが、茶道や花道などの芸道の空間に据えられると、飛び出た竹の存在感がより一層活きるような気もします。

「自然」という言葉は「自ずから然り(ひとりでにそうなっている)」と書かれ、人間にはどうにもならないような、人智を超えた法則や事象のことでもある、と以前どこかで聞いたことがありますが、いったい何がどうなって竹がここに入ってしまったのか、お茶をいただきながらこの「自然」を眺めてみるのも面白そうです。
どこか可笑しく、をかしく(=趣深く)もあります。

虫食い跡の残る耳の面皮もまた、虫が食べてこのような模様、風景になっているのです。それだけのことです、自然とはこういうものです、と、あらためて私達に思わせてくれます。
木の店さんもくが特に力を入れてお客様にお伝えしているメッセージである、「木のそのままの魅力と存在感」が詰まった一枚ではないかと思います。

実用性自体が高いのは木表面になるのですが、「自ずから、然り」がより強く感じられる風景を持つのは、木裏面のほうかもしれません。
生け花のような作品、アート作品を展示する台としても、大変趣があるのではないでしょうか。

私自身一生に一度出会うか出会わないかというレベルの、とにかく希少性が高い一枚ですから、一枚板愛好家の方のコレクションとしても推せます。オブジェとして置き、ただ無心で眺めるだけというのも良いと思います。
このさわら一枚板を机やテーブルとして実用的に使われたい場合、おすすめの脚は木の店さんもくオリジナルの「脚地」になります。
無垢材の平板のおかげで一般的な同形状のアイアン脚よりも安定感が出るため、このさわらのように両面を楽しめる板を「上に置くだけ」で使えます。下は在庫品の一例です。もし売り切れの場合は、新たにお作りすることもできますのでご相談下さい。
低い位置に据えて、座卓・ローテーブルとしてお使いいただくのも大変おすすめです。木の店さんもくの「ローテーブル脚セット」も是非ご検討くださいませ。
在庫状況について
この記事でご紹介したさわら一枚板【岩手】 1800×600~770×48㎜【オイル塗装 仕上げ済み】は、現時点で在庫がございます。ご検討中の方はリンク先でさらに詳細をご覧いただくか、0191-21-1131までお電話でお気軽にお問い合わせ下さい。店主の私がご対応させていただきます。
全国への配送は勿論のこと、近郊にお住まいの方でしたら配達に伺うこともできますので、お気軽にご相談下さい。
オンラインからのお問い合わせも歓迎しております。各商品ページには写真や動画も多数掲載していますので、ぜひチェックしてみてください。
なお、写真で使用している当店オリジナル脚も販売中です。届いてすぐにセットしてお使いいただけますので、あわせてご検討ください。
毎月第3木曜日には「さんもくウィーク」
一枚板はこんな風に使われています【一枚板の作品&使用事例】
https://kinomisesanmoku.co.jp/blog/29283/
木の店さんもく 一枚板の販売サイト【商品一覧】
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オイル仕上げの一枚板 専門店|木の店さんもく 岩手
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