朽ちた大穴のケヤキ一枚板を仕上げる

このケヤキはうちに来てもう10年は経ちます。

同じ時に入荷したケヤキが何枚かありましたが

この一枚が最後になります。

木味がよく白太と鬼皮が対角に乗っていて

木目がよく動き、樹齢が高い老木になります。

木表面

このケヤキはパテで埋めて補修することは考えてなくて、

でもこのままでは仕上がらない。

大穴をどうやって自然な感じに整えられるかが

悩みどころであり、いろいろ妄想して楽しめたところでもあります。

ストレートカットになっていて

どちらかというと作り込まれた形になっていて

それでも動いた木目も魅力で

その中にワイルドな大穴があって

これが仕上がったらどんな感じになるんだろうと

楽しみが大きくなってきました。

朽ちた穴のことは一旦置いておいて

まずはプレーナーで両面削ったり

できるところを仕上げていくことにしました。

木裏面

プレーナー加工

まずは両面を平らに削って

いままで見えてなかった表情や

反りがあるので

厚みがどれくらいまでうすくなるのか

仕上げ加工をしながら

確認をしていきます。

ケヤキ作業動画&解説動画

木裏面を削ったところ

保管していてだいぶ変色していました。

削ると新たな色が出てきました。

木表面

ある程度CNC加工機で

削り作業をして平らになったら、

自動カンナに入る巾だったので

一気に削り上げていきます。

両面削り終わったケヤキ一枚板。

縦横もカットして直角をだして

長方形の一枚板になりました。

大穴を壊す

削ったりカットして

ある程度形が見えてきて、

ここから、この朽ちた大穴をどうやって

整えていくか。

穴の形もだいぶ歪（いびつ）で

思い切って金槌で叩きながら

朽ちた部分を壊して整えていけるかやってみました。

硬いケヤキなので、叩いたくらいではびくともしないのですが、

朽ちた部分は数回強めに叩くと欠けてきて

なんとなく穴の形が見えてきました。

金槌で叩き少し穴が広がってきました。

ここからは

グラインダーを使って整えていきます。

瞬間接着剤を使って割れたところを

パテ埋め補修していきます。

このスプレーを瞬間接着剤に吹き付けると

一瞬でかたまり接着剤がパテとして

固まってくれます。

全体をサンディングして

ここから

最後の作業の

オイル塗装になります。

待ち望んだ瞬間です。

すごく楽しみです。

けやき一枚板【高樹齢】 1550×470~510×30㎜【植物油オイル仕上げ】

けやき一枚板【高樹齢】 1550×470~510×30㎜【植物油オイル仕上げ】

一枚板はこんな風に使われています【一枚板の作品&使用事例】
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