パテ埋め補修の「新しい技!?」
杉皮を使って「大きな穴」をパテ埋めしてみた
今回は以前仕上げた一枚板のパテ埋め補修をやり直して
新しいパテ埋め補修に再度チャレンジしてみた、という内容になります。
こちらの杉の一枚板
板の中程にに大きく朽ちた穴のようなところがあって
パテ埋め補修をして展示販売していました。
その当時の私達が主に行っていた補修方法は
ちょっとした割れや節の割れなどは
接着剤を詰めることでパテ埋めしていました。
これは今も継続して行っているパテ埋め補修方法です。
問題は、大きな割れ や 大きな穴や朽ちたところの補修
抜けた節や、大きな割れになると
接着剤のパテは気泡が入って人工的になって
どうしても気になってしまいます。
木クズやオガ粉などを使ってパテ埋めをやったりもしました。
さらに材料と同じ樹種のオガ粉をつかったり
たとえばブラックウォールナットの埋めに同じ黒い粉を使ったりして
違和感ないような自然のパテ埋めを目指してやっていました。
しかし同じ樹種を使っても埋めた人工的な感じは拭えず、
なにかいい方法がないか
その都度、失敗を重ねながらやっていました。
そんな試行錯誤の中でやったパテ埋めがこれで、
この板のパテ埋めではオガ粉を墨汁で黒く染めてパテとして使いました。
やってみたらこんな感じで黒が主張しすぎてパテ埋め部分がかなり目立ってしまい
見た目があまりいい感じにはならなかったパテ埋めになっていました。
杉皮を使ったパテ埋め補修
そんな試行錯誤の中で見つけたのが
杉皮を使ったパテ埋めです。
大きな割れや、節穴など今までオガ粉で違和感があったわけですが、
杉皮を使うことで、自然な入り皮のような見え方になって
だいぶ自然な感じで見えるようになったと思います。
今回、この方法で杉一枚板の黒いパテ埋めをやり直して
杉皮を使った方法でリトライすることにしました。
まずはノミを使って
パテ埋めを砕いていきます。
砕いた接着剤の破片はまるでガラス片のように鋭く
とても危険な感じがしたので、
ピニールのゴミ袋を被せて飛散を防止しながら作業しました。
パテ埋め開始
パテは全部きれいに取り除く必要はなく、
杉皮にアップデートできる範囲ができたら
そこから埋め戻しの作業になります。
まずは2液のエポキシ接着剤を使います。
これはホームセンターや100均などで売っているものです。
主剤と硬化剤をしっかり混ぜて壊した箇所に塗っていきます。
杉皮を詰めていきます。
エポキシの上に置いていくので
そのまま固まってくっついていきます。
杉皮の隙間を
瞬間接着剤で埋めていきます。
これも100均で売っています。
動画で解説していますが、
瞬間接着剤を硬化させるためには
「瞬間接着剤硬化促進スプレー」が必須になります。
モノタロウなどで売っています。
瞬間接着剤硬化促進スプレーを
吹き付けた直後。
スプレーでガッチリ固まっています。
パテ埋めは一枚板の台面より
ほんの少しだけ盛って埋めます。
それをサンダーやグラインダーなどで
平らに整えていきます。
まだ隙間があるところに
オガ粉を入れていきます。
サンディングで整えていきます。
これでパテ埋め終了です。
ここからは
一枚板全体を仕上げていきます。
サンディングの後に
杉の一枚板の表面をホイールサンダーといって
丸いブラシが付いた工具を使って
表面が凸凹になる
「うづくり仕上げ」をしていきます。
オイル塗装
最後の工程作業のオイル塗装です。
今回のメイン
パテ埋め補修したところにオイルを塗っていきます。
塗装完了
すぎ一枚板【高樹齢】 2200×720~770×65㎜【植物油オイル仕上げ】
こちらが以前のパテ埋め部分
杉皮を使ったパテ埋めでこのようになりました。
すぎ一枚板【高樹齢】 2200×720~770×65㎜【植物油オイル仕上げ】
大きな朽ちたところがある、杉の一枚板。
以前の施したパテ埋めを
杉の皮を使ってリトライして再度補修して
仕上げ直しをしました。
以前のパテ埋めと比較するとだいぶ自然な埋め跡になったと思います。
「さんもくデー」の詳細は、
一枚板はこんな風に使われています【一枚板の作品&使用事例】
https://kinomisesanmoku.co.jp/blog/29283/
木の店さんもく 一枚板の販売サイト【商品一覧】
https://kinomisesanmoku.co.jp/products_cat/%e4%b8%80%e6%9e%9a%e6%9d%bf/
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木の店さんもくは、岩手県一関市で1964年に創業した木材やオリジナル家具などを販売している木のお店です。地元岩手を始め、国内産・海外産の無垢材、一枚板、銘木など豊富に取り揃えております。
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