どこ見ても痛みがスゴイ、だけど見入ってしまうケヤキ一枚板
これを初めて見たとき、
うわぁ、これどうしたらいいの?どうなるの?
というのが率直な感想でした。
反面、
仕上げたらどんな風になるだろう?
いつになるかわからないけど、仕上げてみたい。
そんなケヤキの一枚板でした。
木表面
この素材の状態で仕入れたわけですが、
板には大きく朽ちた穴があったり、まわりもノコギリで切られた跡などがあり
どうやらいろんな用材をとった残り材のような感じがしました。
木裏面
耳も一部に付いているだけで、どちらが上か下かもよくわからない
まっすぐにも切られていない
自然な感じのイビツさではなく、人工的に切り残されたようなカタチの一枚板のようです。
それでも
こんな状態でも残っていたことには理由があって
樹齢の高い老木感がチラチラと見え隠れしているのがなんとなくわかります。
もう、なんともならないだろう。
というところから
自分だったらどんな風に仕上げられるだろう、
そんな思いが沸ふつと湧き上がってくる。
悪いクセなのでしょうか。
仕上げていくことになりました。
なんとかここまで仕上がった
詳細の画像などがなくお知らせできずに残念ですが、
まずは両面プレーナーで平らに削ってから
板のカタチをどうするか成形のためのカットをしました。
ほんとうに悩ましい一枚板で
いわゆる普通にあるような”長方形にはなりたくない”と言わんばかりに
切りたいところに景色になるようなポイントがあったり動きのある木目があったりして
最終的にはイビツなストレートカットのカタチになってしまいました。
もはやこの一枚板に振り回されましょう
というような諦め感もありながらの仕上げ作業となりました。
大きな朽ちた穴や傷んだところの補修などの作業をしながら
少しずつ仕上がりに近づいているようでした。
最後のサンディングが終わって
仕入れたときの姿からすると、なんとかここまで仕上がったという感じでした。
オイル塗装
サンディング加工まで終わって、ここから塗装作業になるのですが、
いままでぼんやりと見えてなかったところが
オイル塗装でどんな表情を表すのか、パテ埋め補修の見え方はどう映るのか
楽しみと不安が入り交じる作業になります。
オイルをひと塗りするたびに鮮やかな木目が浮き出てきます。
動画でオイル塗装していく過程をご覧になれますので
ぜひどうぞ。
植物油のオイル塗装&解説動画
ケヤキはオイルとの相性もよく、塗る作業もコテバケが滑らかに板の上を走ります。
一枚板の側、木口や木端を塗ると全体に立体感が出てきます。
けやき一枚板【高樹齢】 690×980~1150×53㎜【オイル塗装 仕上げ済み】
黒く見える朽ちてパテ埋めしたところはいい感じで補修できて
違和感なく板の一部のように見えます。
唯一残っている耳の部分。
面皮はオイルの染み込みがいつも見るものとは違い像肌やサイの肌のような見え方になっています。
けやき一枚板【高樹齢】 690×980~1150×53㎜【オイル塗装 仕上げ済み】
ケヤキの小ぶりな一枚板をオイル仕上げしました。
作業にかかる前の下見の段階では、
どうしたらいいのか迷うところがありすぎて、
だけど仕上げたらどうなるんだろう、という興味が強く
とても悩ましい一枚板でした。
素材のときには控えめになっていた木目が
オイルで開花したように見えます。
全体としては小ぶりなサイズの一枚板なのですが、ほとんどが赤身材なので
巨木であり、樹齢の高い老木だったことが想像できます。
長い年月、風雪にさらされて、それでも倒れることなく朽ちながらもゆっくり育っていった
ケヤキの表情に惹きつけられます。
「さんもくデー」の詳細は、
一枚板はこんな風に使われています【一枚板の作品&使用事例】
https://kinomisesanmoku.co.jp/blog/29283/
木の店さんもく 一枚板の販売サイト【商品一覧】
https://kinomisesanmoku.co.jp/products_cat/%e4%b8%80%e6%9e%9a%e6%9d%bf/
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木の店さんもくは、岩手県一関市で1964年に創業した木材やオリジナル家具などを販売している木のお店です。地元岩手を始め、国内産・海外産の無垢材、一枚板、銘木など豊富に取り揃えております。
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